アート哲学・糸崎公朗blog3.2

写真家・美術家の糸崎公朗がアートと哲学について語ります

第49回芸術分析塾ラカン 2月14日(土)のおしらせ

彦坂尚嘉主宰:芸術分析塾ラカン

ラカン《ノーネイム》

第49回芸術分析塾ラカン 

 


2月14日(土)

 


【ニュース】

●水彩画の通信教育を始めましたが、うまくいっています。

●人類史700万年の美術史:ヨーロッパ中世(3)ビザンティン建築とロマネスク建築

●第13回ポエム鑑賞と創作の会「ポーの詩とその詩論」です。

【塾の紹介】は、一番後ろにあります。

 


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1時限目:朝 10:00~12:00


《個人のための芸術分析ワークショップ》


個人授業で、その人の作品を分析します。作家と言うのは、その作家の人格にあった作品を作っていきます。ですから、自分の人格と、作品を、まずは、きちんと自覚して、どうするかを考えなければなりません。優秀な能力や才能のある人ほど、悩みもあって、自信を無くしているものです。そう言う人を対象にしています。芸術分析をして、そのアーティストを励ましていくのが、目的です。詳しい内容は、《個人のための芸術分析ワークショップ》という記事で読んでください。

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2・3時限目:午後 13:00~17:30


事業として毎日2枚、紙作品つくる講座(7)

授業の題名を改題しました。カップヌードルの創業者:安藤百福は、人格的にも偉大な人物ですが、彼は次の様に言います。

目標を持ったら、
あとは執念だ。

執念は大切です。絵を描くこと自体に、才能は関係有りませんが、執念は重要です。つまり絵を描いたり、美術をやっていくことに執念を持ち続けられるかどうかです。

才能は関係が無いと言うことが重要です。なぜなら、多くの人は驚くほどに簡単に止めてしまいます。人間は、すべてのことをできませんので、絵を描こうとすると他のことができなくなります。一日2枚の絵を描こうとしても大変な事です。

むかしですが山田正亮という作家と付き合って、良くお酒を飲み、濃厚な中華料理を食べましたが、彼は私に、一日一枚は作品を作れと教えてくれました。私は2枚描けと言いますが、この作業を機械的にやることが重要です。つまり2枚作ることだけが重要なので、その作品の質は、とりあえず問いません。紙2枚に、それぞれ、鉛筆で一本の線を引くのでも良いのです。こういう簡単な事をやり続けられる執念があるかどうかだけです。

問題は執念の有無です。

執念の無い人は、何も成し遂げられないのです。

今日の《無-文明》の時代には、才能はいらないのです。

4時限:夕方 18:00~19:30


人類史700万年の美術史;ヨーロッパ中世(3)ビザンティン建築とロマネスク建築

ロマネスク建築は西ヨーロッパ建築の最初と言われています。私は見て歩いています。これと東ヨーロッパのビザンチン建築を比較しながら考察したいと思います。


5時限:夜 19:40~21:30

 


第13回ポエム鑑賞と創作の会「ポーの詩とその詩論」」です。

詩人として天才の名をほしいままにしたポオ詩「鴉」と、その創作法の秘密を明らかにした「構成の原理」をテキストにします。««««««««««««««««««

芸術分析塾ラカン

一般社団法人 TOURI ASSOCIATION


 竹林閣:東京都新宿区新宿5-14-3 有恒ビル6F


※有恒ビルの1Fには「鍵の救急車」がある。


申込・問い合わせ(080-3605-5912 糸崎公朗 E-mail:糸崎公朗/itozaki<itozaki.kimio@gmail.com>

糸崎公朗/itozaki <itozaki.kimio@gmail.com>

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「竹林閣(新宿三丁目)への道順」 新宿三丁目駅下車(地下鉄は、副都心線丸ノ内線、都営新宿線の3本があります。) 参加費 1コマ2000円、2 コマ3000円、3コマ4000・・・です。

 



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《新しいアートの学習と、反省と、非暴力革命へ》


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新しいアートの時代が始まっています。日本という島国に住む自分自身が、江戸時代の浮世絵のように気持ち良くコレクションしていける作品を作りたい。インスタレーションの時代を終えて、つまり見るだけで終わるのでは無くて、コレクションを作っていける作品を作りたい。

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しかしながら、そこに留まらず常に進化するアートを作り続けたい。アートは前に進んでいく。どんなに停滞した時代であっても、アートの様態は変わり続けてきた。《固体》から《液体》へ、そして《気体》へ、さらに《プラズマ》へ、《超高温プラズマ》へ、《超・超・超・超高温プラズマ》へと変化し続けてきた。アートは出尽くした、絵画は終わったととささやかれるようになったとしても、私たちは、進化する確信を揺らがせることはない。

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アートとは普遍的なものなので、数千年前のメソポタミアや、エジプトで誕生して以来、なにも変わることは、ないのかもしれない。その意味では古代文明の《固体》は、普遍的な様態だ。いや、人類史700万年の最初からアートは存在し続けた。生物史40億年の超過去から《越境》や《未知》は作動し続けた。ならば《絶対零度》の様態も普遍的なのだ。

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でも、古い芸術に留まり続けたり、あるいは過去に戻る反動ではなくて、必ずもっと新しい美術や音楽に出会えると信じているから、アート・ギャラリーや、美術館を巡る。ヒットチャートを聞き続ける。単なる思い込みではなくて、期待に応えてくれるアーティストはいつの時代にも必ず現れてきた。

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アートを作る上で、いままで当たり前であったと思われること、常識だとおもわれていたことを疑っていくこと。いま作られているやり方、過去の作家やった制作の方法というのは、本当の《真性の芸術》を出現させる作り方では無い。新しい技術や手法、そして古い技術やまともな作り方を組み合わせて、《越境》と《未知》の精神が本当のアートを作り出す。

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反省し、論理的に考えて行くことで、違いが生じて、《文明》の作品が生まれる。既成の他人の芸術を盗作する野蛮なアートや、物まねの《準-文明》のアートではない。学習し、自分に引き寄せて反省することで、自分に内在した新しい《文明》の作品が生み出される。模倣を越えて、自己内在性のあるオリジナルのアートを生み出すこと。

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一方で、ただ新しいことだけを求めるのは履き違えている。基本精神は「人のため」ということです。他人が面白く、いきいきとしてコレクションを続けられる作品を生み出す。「他人の喜びのために」作り出すこと、それは無償のものであり、その努力は見えないのかもしれない。

スクリーンショッ

そのためには、制作をみずから管理し、主催するネットギャラリーから作品を発表してきます。既成の商業主義ギャラリーや、公立美術館にたよらず、自分たちで流通まで行うインディペンデントな活動を行います。
古い教会や、既成の寺院の中に神や仏がいないように、もはや美術官僚たちが食べていく保身の機構になった巨大美術館や、高額な作品を少数の超富裕層に売る巨大ギャラリーの中には、今日の最下層世界に生きている絶望している小さな人々のための芸術が無くなってきているのです。

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街の中に、路上に、そして生活の中に、小さな最下層のアーティストが作り出す《真性の芸術》が立ち現れる時代です。非暴力主義の暴動による最下層革命としての《アート》が立ち現れる時代へ!!!!

 

ラカン《ノーネイム》