アート哲学・糸崎公朗blog3.2

写真家・美術家の糸崎公朗がアートと哲学について語ります

フロイト『モーセと一神教』抜き書き

この掟(引用者注:偶像崇拝禁止)は、抽象的と称すべき観念を前にしての感官的知覚蔑視を、感覚性を超越する精神性の勝利を、厳密に言うならば心理学的に必然的な結果のしての欲動の断念を、意味していた。#フロイト モーセ一神教

精神性におけるこのような進歩は全て個的人物の自負の念を高めその人物を誇り高くし感覚性に呪縛され続けている他者に対する優越感を与える結果になる。#フロイト モーセ一神教

ユダヤ的本質の精神性における特異な発展は、神を目に見える造形物として崇拝することを禁じたモーセの掟によって開始されたという事実、私はただそれだけを付け加えたかった。#フロイト モーセ一神教