アート哲学・糸崎公朗blog3.2

写真家・美術家の糸崎公朗がアートと哲学について語ります

永遠の「今」

人間は永遠の「今」を生きるのであり、その意味で死ぬことは決してない。しかしその「今」の内に「人はやがて死んでしまう」という確定事項が、固有の未来予測として含まれている。

人は「今」というこの瞬間に閉じ込められているのであり、「今」というこの瞬間に成し得る「最善の決定」を迫られている。

例えば、自分の意識が「殺人を犯した直後の人間」の「今」に突然として入れ替わったとしても、「自分」は「今」というその瞬間において「最善の決定」をしなければならない。

たとえ自分が貧しくとも、貧しい中からな人に分け与えなければならない、と言う法句経の教えも、「今」という瞬間における「最善の決定」を説いている。