アート哲学・糸崎公朗blog3.2

写真家・美術家の糸崎公朗がアートと哲学について語ります

エックハルト抜き書き

真実にして完全なる神への従順こそ、すべての徳にまさる徳であって、如何なる大事もこの徳なくしては有り得ず、また為され得ないのである。

 

 

真の従順においては、「私はかくかく欲する」または「これこれを欲する」ということがあってはならない。ただ「自分のもの」からの純粋な脱却のみがなければならない。

 

従って人のなし得る最上の祈りは、「私に彼の徳を、或いは、このあり方を与え給え」であってはならず、また「主よ、私にあなた御自身を、永遠の生命を与え給えしであってもならない。

 

ただ、「主よ、あなたが与えんと欲し給うもののみを与え給え、主よ、御意のままを、そして御意のままなる仕方に於て為し給え」と祈らなければならない。この祈りが前の祈りにすぐれていること、天の地に対するが如くである。