アート哲学・糸崎公朗blog3.2

写真家・美術家の糸崎公朗がアートと哲学について語ります

他者とは環境である

●芸術には特有の言語があります。一方では「言語なんか関係ない」という芸術家もいます。正しいのはどちらでしょうか?あるいはどちらも正しいのでしょうか?芸術にとって「正さと」は何でしょうか?

●自分はなぜ宗教に興味を持つようになったのか?それは「無宗教」を自称する多くの日本人が、ある意味でとても宗教的だと思えたからです。これを山本七平は「日本教」だと言い当てました。

●芸術にとって材料の選択は重要です。私はフォトモという作品において何故、最も安易な素材と言える紙を選択したのか?ところが私は自分の作品の強度に自信があったのです。言葉の構造が最も強力な支えになると信じたからです。信じるものは救われますが、やがて見放されます。


【猫好き動画】リスと猫なかよくケンカしな - YouTube

●ネコとリスのじゃれ合いの動画です。衣食足りて礼節を知る。その原点はこうしたところに有るのでしょうか?

衣食足りて礼節を知る。とは哺乳類とような高等動物に見られる行動です。腹が減ってなければ、ネコとリスも礼節を持ってじゃれあいます。人間の礼節の基本はその対極にあります。人間の礼節は本質的には死を賭したものです。ヴィクトールフランク『夜の霧』です。

人間にとって他者とは何か?それは環境です。目の前の他者の感情変化は環境変化です。他者との関係変化も環境変化です。動物にとっての他者も環境です。腹が満たされたネコは他者であるリスと戯れます。しかし飢餓に陥ると遊び相手だったリスはエサへと環境変化するかも知れません。人間も同じです。