アート哲学・糸崎公朗blog3.2

写真家・美術家の糸崎公朗がアートと哲学について語ります

芸術と現象

芸術とは「現象」です。芸術が自分の認識世界に「現象」として立ち現れると、その人は芸術が理解できると言えるのです。
認識世界に「現象」としての芸術が立ち現れない人は、芸術をイメージとして理解します。

芸術が現象なら、哲学もまた「現象」です。
フッサール現象学を学んでゆくと、自分の認識世界に、現象としての哲学が、徐々に立ち現れてきます。

他人の存在がよくわからない人は、自分の認識世界の中に、他人という「現象」が、明確な形て立ち現れていないのです。
いかに不明確であっても、それは自分の知覚世界に立ち現れた「現象」に他ならず、注意深く観察すればその「現象」はより明確に知覚されるようになるはずです。