アート哲学・糸崎公朗blog3.2

写真家・美術家の糸崎公朗がアートと哲学について語ります

本質と泥棒

動物の本質は泥棒です。動物は他の生物の身体を奪って、これを活動のためのエネルギーとし、また自分の身体を作り上げる材料とします。人間もまた動物であり、その本質は泥棒です。しかし人間は他の動物よりも、目によってより多くのものを泥棒します。

人間は、精神的な身体ともいうべき、精神的な総合性を作り上げます。他の生物を殺して食べて身体を作り上げるように、目によって様々なものを奪い、それを自分のものとして、自分の精神的な総合性を作り上げる。自分の精神は他人から奪ったもので出来ている。人の肉体がそうであるようにです。