アート哲学・糸崎公朗blog3.2

写真家・美術家の糸崎公朗がアートと哲学について語ります

生まれる前と死んだ後

 私が「唯一の私」であるのは、私が「沢山の人間のうちの一人」であるのがその理由です。私が「沢山の人間のうちの一人」であるからこそ、私は「唯一の私」であり得るのです。

 他者がいなければ私は存在しません。集合論的に、私は「私ではないものに」支えられています。と言うことは、私は「生まれる以前の存在しない私」と、「死んだ後の存在しない私」とに、支えられている事になります。つまり、誕生や死が無ければ、私は存在しないのです。