アート哲学・糸崎公朗blog3.2

写真家・美術家の糸崎公朗がアートと哲学について語ります

朋と遠方

師曰く、学びて時に之を習ならう。またよろこばしからずや。朋あり、遠方より来きたる。また楽しからずや。人知しらずしていきどおらず、また君子ならずや。#論語

論語』の冒頭「朋あり、遠方より来る」について、孔子は人里離れた僻地に住んでいて、たまに友人が訪ねてくるのが嬉しいと、何となくそういう設定かと思っていたが、改めて読むと違っていた。

この箇所はすぐ後の「人知らずしていきどおらず」に掛かっているのだが、孔子は人がたくさんいる都市に住んでおり、なおかつ「人知らずして」つまり周囲に学問に対する理解者がいなくで孤立している。だからこそ朋は遠方より来るのである。