アート哲学・糸崎公朗blog3.2

写真家・美術家の糸崎公朗がアートと哲学について語ります

江戸時代に縄文文化はなかった

昨日は上野の東京国立博物館で『縄文展』を観ましたが、縄文文化とはなにか?ということをウィキペディアで確認すると、なんと江戸時代には文化はなかった!

どういうことかと言えば、日本の縄文文化は明治になって来日したアメリカの博物学エドワード・モースによって発見され、つまりそれまでの日本人は、過去にそんな縄文文化なんてものがあったなんて全く知らなかったし、興味もなかったのです。

人間というものは自分のことは忘れっぽく、だから他者に指摘されることで、忘れた過去を思い出すことが出来るのであり、日本人にとっての縄文文化とは、そういうものであったのです。

ところが戦前の日本は皇国史観が重要視されたため、縄文文化の研究はあまり進まず、本格的に研究され、教科書にも採用されて一般に認知されるようになったのは戦後になってからなのです。

そう考えると、縄文文化というのは意外に歴史が浅くて「新しい」と言えるのです。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/縄文時代