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現象と執着

 生きるためには技術が必要です。あらゆる事物を「現象」と観じるのも技術の一つです。この技術によって、事物からダイレクトに影響を受けることなく、ワンクッション置いた対応が可能になります。そもそも人が世界を捉える仕方が、いかなる方法であれそれは技術です。技術は高度に磨くことが出来ます。

 仏教は「囚われる事」そのものを戒め、執着からの解脱を説きますが、それはあらゆる事物を「現象」と観じる現象学によって可能になります。ありありとした現実を、ありありとした現実そのものとして素朴に受け取るその認識こそが「囚われる事」であり執着です。