アート哲学・糸崎公朗blog3.2

写真家・美術家の糸崎公朗がアートと哲学について語ります

2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧

才能と境遇

人間社会は本質的に「病気」を抱えている。つまり「文明」とは、原始時代には病気でしまうような人間も、治療して保護して生かしている。私のように未熟児で生まれた子供も、保育器によって生き延びさせる。そのようにして文明は、必然的に「病的な者」「弱…

ニーチェ『道徳の系譜学』

遅ればせながらようやくニーチェが読めるようになったのだが、これは恐ろしい本! 『道徳の系譜学』第一論文の途中までしかまだ読んでいないのだが、戦慄すべき内容にあらためて驚いてしまう。こんな本が翻訳されて出版されるのだから、今の日本はつくづく「…

哲学と商売

良いものを売ろうと思ったら「売るスキル」を身に付けなければならない。つまりそれはどんな粗悪品でも人に「買いたい!」と思わせるスキルである。人は必ずしも「良いもの」が理解できるとは限らず、良いものを欲しがるとは限らない。だから良いものを売る…