認識と自明

 自分の中に「自分」は少なくとも2人います。それは自分の環世界を構成する「自分」と、構成された環世界に生きる「自分」です。「環世界に生きる自分」は経験し、「環世界を構成する自分」は経験に先立っています。言い換えるなら「自明を構成する自分」と「構成された自明を生きる自分」です。

 認識は他人の同意を前提としています。言語によって認識すること自体が、他人の同意を前提としていることを示しています。なぜなら、言語とはそういうものだからです。

 自明性を打ち破るのは、自分との戦いです。嫌いなものや、興味のないものは、自明的に存在しています。自分が嫌いなものや興味のないものは、自明的なものとして処理され、それ以上の認識の更新がストップされます。