アート哲学・糸崎公朗blog3.2

写真家・美術家の糸崎公朗がアートと哲学について語ります

頭の固い人

他人から「糸崎さんは頭が柔らかいですね」などと言われることがある。

 

しかし実のところぼくは非常に固い人間で、とても柔軟性があるとは言えない。

 

その証拠に、ぼくは他人の考えを理解したり取り入れたり受け入れたりできず、結果として自分のやり方に凝り固まった表現になってしまう。

 

そしてそんな表現が他人から見て「柔軟で独自性がある」と誤解されているに過ぎない。

 

一見、柔軟な発想の元に生み出されたかのようなフォトモなど自分の作品には、だからこそ逆説的に自分の頭の固さが如実に現れている。

 

頭の固い人は、まず自分の頭の固さを自覚しなければ、これを克服する道は開けないだろう。

 

我ながら頭が石のように固くて呆れてしまうが、そのように自分の頭の固さを意識すると、少しずつ頭が柔らかくなるような気がしてくるのである。