アート哲学・糸崎公朗blog3.2

写真家・美術家の糸崎公朗がアートと哲学について語ります

疎外と魅了

●なぜ私は「路上」に惹かれるのか?
人が「自分に無いもの」に惹かれるのであれば、まさに私が日本社会から疎外されているが故に、路上に惹かれるのかもしれません。

私は日本社会から仲間外れにされ、自ら仲間外れにされることを望んでいる…アーティストとは、一つにはそうした存在と言えるかも知れませんが…そのような仲間外れの感覚が、「路上」というフィールドに惹きつけられる感覚を、呼び起こすのではないか?

つまり、自ら仲間外れであることを望み、みんなと一緒に遊ぶことを拒否し、それでいてみんなが遊ぶところをじっと見つめるのが好きな子供…私の路上観察は、一つにはそういうものなのかも知れません。

●他人を変えることはできないし、まして社会を変えようとすることなど、全くの無謀でしかありません。
何故ならまず自分自身でさえ自分で変えるのは難しいのです。
もし自分で自分を変えることができたなら、他人も社会も変える必要は無くなるのです。