アート哲学・糸崎公朗blog3.2

写真家・美術家の糸崎公朗がアートと哲学について語ります

専門家と評論家

もし、自分で料理を作らない料理評論家がいたとして、この人は専門家と言えるのか?専門家=エンジニアと定義するなら、料理を作らない料理評論家はエンジニアではなく専門家とは言えない。

 

だから料理を作らない料理評論家の評論は「美味しい」「不味い」「好き」「嫌い」という素人の感想をベースにそれを過剰に装飾した表現になるはずである。いや、実際に料理を作らない料理評論家が存在するかどうか私は知らないが、美術作品を作らない美術評論家は一般に存在する。

 

いや、美術評論家の批判をしようと言うのではなく、そもそも美術作品を作ったことも無い人に美術の何がわかるのか?という考え方自体が乱暴で単純な素人考えに過ぎないのである。